音楽について改めて考えると、様々な楽器だったり人間の歌声だったりそういうものが集まって構成されています。ちょっと違う角度からみれば、それは音波の集合体ともいえます。音波は固有なもので仮に同一距離ならば、誰の耳にも同じ音波、空気の振動が届いているはず。それなのに、なぜ音楽がとれない人が出てくるのでしょうか?


これは我々の聞いている音が脳の作り出したイメージに過ぎないからです。というよりも、視覚や触感なども含め、人間の五感はすべて脳の作り出したイメージとなります。音波は空気の振動として人間の耳へ届きますが、そこから個々の脳へ伝わり、作り出されたイメージがその人にとって「聞こえている音楽」ということになるのです。そう考えると音楽をとれない人がいることも頷けます。


普通に音楽を楽しむ、もしくはソロダンスの場合は大きな問題ないかもしれませんが二人でダンスを踊る上ではそうはいきません。二人で踊る上で重要なのは相手と音楽を共有するということ。その為には世間の平均的な、一般的な音楽の聞こえ方を知っておく必要があります。


競技会ではジャッジの音楽の聞こえ方で審査されます。もちろんジャッジは一般的な音楽の聞こえ方を知っていて、それに沿ってピックアップしていきます。独創的な音楽表現も良いのですが、ジャッジの持っている音楽の感覚から大きく外れてしまうと点数はつきません。


競技会に出場する自分のパートナーとの間でも同様で、聞こえ方が異なるということに対してのお互いの擦り合わせが大切となります。同じ1というカウントでも早めなのか遅めなのか、二人で共通認識を持つ必要があります。


パーティーで不特定多数の方と踊る場合はどうでしょう?こちらも同様で、自分の音楽の聞こえ方と、お相手の音楽の聞こえ方を共有していくことが大切です。あまりに自分の感覚とかけ離れた人とは踊りにくいはずです。


音楽の聞こえ方は個性でもありますので大切にしてほしいです。ただし、みんなが1と聞こえるところで俺は2で聞こえる!というようになってしまうと、競技会では評価されないし、ダンスパーティーでも音楽のとれない踊りにくい相手と認定されてしまいます。


個性は大切にしつつ、一般的な感覚、聞こえ方はペアダンスである以上、身につけていく必要がありそうです。残念ながらこれに関してはなかなか一人では練習できません。パートナーや先生、友人と一緒に音楽の聴き方も練習していけると良いですね。


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