以前女性同士で出られる競技会もあるという記事でも紹介しましたが、アマチュア競技会やヤングサークル競技会で女性同士のペアで出場するケースが増えてきているようです。女性同士のペアで男性パートを踊る人の事を『男役』と呼んだりします。宝塚みたい。(昨今ではリード&フォローに性別的な役割を決めつけるのは適切でない、ということで女性リーダーと呼ぶのが良いかなと思います)


私も仕事柄、ラテンとスタンダード両方の男役をやります。最初のうちは麻戸先生にフォロー役をやらせて男女逆転状態で良く練習しました。


練習していくうちに麻戸先生と話題になったのが、女性リーダーは男性リーダーより難しいのではないか?ということです。


社交ダンスは男性と女性がカップルを組んで踊ることが想定されています。しかも、想定されているカプルはおそらく男性の方が女性より体が大きくて背が高いという前提です。


確かに男性と女性の身長・体重の平均データからすれば、男性の方が女性より大きくて背が高いケースが多数派でしょう。


これは男性リーダーと女性フォロワーの場合もそうですが、リーダーがフォロワーより背が高くて、体重が重い方がリードしやすいです。その方が単純に少ないパワーで相手を動かせるし、相手がバランスを崩してもその影響を受けにくいのです。


そういったことは綾先生もリーダーをしているときにずっと感じていたのですが、誰か有名な選手・コーチャーもはっきり言ってる人いないかな~と思っていたら、ヴィクター・フォンとアナスタシアのコラムにも同じことが書いていました!(ダンスビュウ2018年10月号に載ってるよ!)また、体格が同じような場合でも男性と女性で比べれば、男性のほうが筋力があります。


女性リーダーの場合は自分のパートナーと身長差、体重差、筋力差があまりない場合がほとんどです。パートナーと体格差が逆転している場合もけっこうあります。つまり、最初からリードがしにくい条件がそろっているというわけです。


身長差がない分はストレッチ、体重差がない分はフットプレッシャーを強めることでカバーしなければいけません。また、パートナーがバランスを崩したときに自分のバランスも持っていかれやすいので、体格差があるカップルより繊細なバランスコントロールが必要です。また、力で相手を動かすことが難しいのでパートナーへより明確に方向、タイミング、ポジションの変化を伝えなければいけません。


なかなかシビアだよね~!私も男役、まだまだ修行中です。男役は難しいけど勉強になるし、リードするのもけっこう楽しいよ!


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