ここ最近、芸能事務所の脱退がよく話題になっていますね。ジャニーズ事務所の手越さん、長瀬さん、またYoutubeの大手事務所UUUMからの大量脱退など。

色々な話を聞いていると社交ダンス教室に近いものがあるなぁと感じています。

「事務所の縛りで自分がやりたいと思うことができない」
「事務所のサポートが手数料に見合っているとは到底思えない」

脱退の理由は大きく分けるとこんな感じなのかな。事務所に所属することで仕事を回してもらえる、タレントは得た報酬の何十パーセントかの手数料を支払う。事務所はタレントのサポートをする代わりに管理もする。

事務所の管理や縛りのデメリットを差し引いた分のサポート、リターンがあるのかどうかという部分での考えの相違が、脱退が相次いでいる原因の一つとなっているとの話もあります。


今までは事務所を辞めるとタレントへの圧力がかけられて業界から干されてしまうという流れがあり事務所の脱退は抑制されていたそうです。それが今ではTVの影響力が下がり、TV以外でもタレント活動が十分にできてしまう。これが事務所脱退の流れの原因の一つとなっているそうです。


社交ダンス教室に勤務するということも芸能事務所に所属することに似ていますが、仕事の他に競技面も絡んでくるので少し複雑ではあります。


うちのスタジオを辞めてダンス界で成功できると思うなよ!と、様々な面で辞めたスタッフに圧力をかけるという点も芸能事務所に似ていますね。


この辺りはまた別の機会に書くとして、ビジネス面のみで考えてみましょう。


芸能事務所の仕事を社交ダンス教室に例えるならば、新規の生徒さんをたくさん呼ぶ、スタッフがレッスンをしやすい環境を作ってくれてる、宣伝してくれる、技術習得のサポートをしてくれる、といったところでしょうか。


ただし、こういったことをやっているスタジオは非常に少ないというのが現状です。そうなってくるとスタッフが個人で積極的に活動していく必要が出てきます。しかし、スタジオに所属しているとスタジオのルールに縛られることになり活動に制限ができます。


そこで、スタジオに所属する意味とは?となってきますよね。この感じが芸能事務所の問題と何となく似ているような気がしました。


どの程度自由を与えるか?働きに見合った適切な対価を支払っているか?TV1強の時代には事務所側が多少有利だとしても保てていたバランスが、徐々に崩れてきているようですね。


これはおそらくダンス教室も同じじゃないかな。スタジオに新人のスタッフが入らなくなってきているのは単に景気のせいではなく、このバランスが昔と変わってきているからという可能性もあります。


僕が子供の頃はTVだけが情報源だった。だからTVの内容だけが真実だった。今ではTVの不祥事がインターネット上でリークされたりする。今の状況は当時からは信じられないよね。


時代は確実に変わっているんだなぁ。ダンス教室も上手く適応していく必要がありそうです。


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