「難しいから、まずはゆっくりの曲で踊ってみましょう!」なんてレッスン中、よく聞きますよね。


これは速いテンポの音楽に合わせるのは難しいから、まずは(易しい)遅いテンポの曲でやってみましょう!という意図です。これはステップを覚えたてのときなどに有効。テンポがゆっくりだと次のステップを思い出したり、先生の動きをカンニングしながら踊ることができます。だから、ゆっくりの曲の方が簡単、というわけです。


しかしステップを覚えて、身体の動きやバランス、タイミングを細かく追求する段階になると、ゆっくりの音楽で踊るのは一気に難しくなります。


ゆっくりの曲に合わせて動き続けるには音の長さに合わせて
  • ステップの歩幅やアームの軌道
  • 体重移動
  • 身体をストレッチするスピード
  • リードのタイミング・フォローのタイミング
などをコントロールする必要があるからです。


一拍あたりの時間がたくさんあるのでいつもより色々な事ができます。歩幅が大きくても間に合う。思っきりボディアクションできる。もっとひねる事ができる。たくさんストレッチできる。大きな軌道でアームを使える。自分の動きを大きくする練習に良いです。


逆に時間がたくさんあるので、いつもの感覚(通常のテンポの曲で踊る感覚)で踊るとミスも出ます。いつも通り身体をストレッチしたら、身体を伸ばし切るタイミングが早すぎて時間が余っちゃった。いつも通り動いたら、リードより早く動いてしまった、なんてことがよく起こる。これを修正するのもコントロール感を養う良い練習になります。


社交ダンス・競技ダンスでは、デモンストレーションの場合を除いて、ダンサーは音楽のテンポを選べません。デモンストレーションでもスタジオとホテルでは音の聞こえ方が違う、ゆっくり聞こえる、という話を耳にします。実際、私もホテルの方がスタジオより少し曲がゆっくりに聞こえる事が多いかな。もちろん気のせいもあると思うけど(笑)


というわけで、パーティーや競技会で上手に踊ろう、良い成績を収めようと思ったら上記のように音楽のテンポに合わせて動きをコントロールする力が必要になってきます。ちなみに競技会には標準テンポといって目安となるテンポが存在します。しかし主催者によりは幅があるのも事実です。日本では標準より遅めに調整されているように感じることもあります。


コントロール力UPやムーブメントの幅を広げるために、環境が許せばぜひゆっくりの曲で練習してみて下さい。ゆっくりの曲で踊るのは難しいけどとっても良い練習になります。どんなにゆっくりでも動き続けるのがポイントですよ〜


神奈川県鎌倉市大船の社交ダンス教室
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麻戸 洋輔・中村 綾


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