本はまぁ読むのですが基本ダンス情報しばりで書いているこのブログ。紹介できる本はあまりないです
。ですが、最近読んだ『〈パワーポーズ〉が最高の自分を創る』という本はダンサーが読んでもおもしろいと思います。なぜなら姿勢とメンタルの本だから。


ザックリ言うと、ポーズ、つまり姿勢を変えることで「本来の自分・実力が出せるようになる」という内容の本です。他の本の中でちらっと紹介されていて気になったので購入。


姿勢の変化が身体はもちろんメンタルにもどのような影響があるのか、ということは普段生徒さんに姿勢を指導する立場としてはとても気になるところです。


身体と心は双方向に繋がっていて、心→身体と影響を受ける場合もあれば、身体→心の方向に働きかける事もできます。スポーツ選手向けのメンタルトレーニングの本でもこう言った話はよく出てきますね。


この本では様々な実験とその結果を元に、姿勢がメンタルに与える影響と大事な場面、緊張する場面でもどのようにすれば「本来の自分」でパフォーマンスできるかというのが書いてあります。


すごく簡潔に書くと、この「本来の自分」でパフォーマンスできる状態ことをパワーがある状態、ストレスで萎縮してしまい本来のパフォーマンスができない状態がパワーのない状態と呼びます。


『ハイパワーポーズ』と呼ばれる身体が開いた姿勢はメンタルを安定させパワーのある状態にしてくれます。一方『ローパワーポーズ』という閉じた姿勢ではメンタルが不安定になりパワーのない状態になります。この『ローパワーポーズ』には腕や脚をクロスさせた姿勢だけでなく、うなだれたような姿勢や猫背になったりスマホを見て顔が下がっている状態も含まれます。普段、結構やってしまいがちですね。


メンタルを安定させてくれる『ハイパワーポーズ』は胸や腕・脚を開いたポーズです。この本では「ワンダーウーマンのポーズ」が良く出てきます。これは日本バージョンでいうと仁王立ちや前ならえの先頭の人のポーズです。
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↑これね。


こういったポーズを取れないときや取るスペースがないときは背筋を伸ばして立つ、椅子に座る、だけでも有効だそうです。


姿勢が変化するとそれに伴い、テストステロンやコルチゾールというホルモンの分泌量が変わり、心理状態や身体の状態が変わります。ハイパワーポーズをとるとストレスホルモンであるコルチゾールが減り、テストステロンが増えます。テストステロンは筋トレ界では筋肉の成長を促すホルモンとして有名ですが、メンタル面では支配力やリーダーシップ、決断力が高くなります。


この「パワーのある状態」と「パワーのない状態」の実際の例も非常におもしろかったです。すごいダンサーのレッスンを受けたときの第一印象で感じたものと同じことがたくさん書いてあってビックリしました。

  • 握手を相手の方から求められる
  • アイコンタクトをしっかりしてくる
  • 大きなジェスチャーをする
とかね。特にアイコンタクトはホントすごい長くしっかりしてくる印象があります。すごい目を見てくる!!とこのブログでも書いたような記憶が。


また人間だけでなく他の動物もパワーがある状態では開いた姿勢、ない状態では閉じた姿勢をとっていること紹介されていました。威嚇するときは身体を大きくみせるという話は聞いたことがある人も多いと思います。あれはパワーがある状態のアピールです。猿山のボスザルと普通のサルのふるまいの差なども紹介されています。


習っている先生に以前「理由までは分からない人でも本能的にいい動きか良くない動きかは分かる」という事を教わったことがあります。(本題は「だからダメなところを言うだけならダンスかじった事ある人なら誰でもできる、解決策を言えない先生はダメ」って話しだった。)


動物界ではパワーのある強い個体は姿勢や振る舞いで一目瞭然。人間も動物だから言葉ではなく姿勢やふるまいでその人パワーがあるか判断できるし、される。競技会でも自信がある姿勢や振る舞いが評価されるのもうなづけますね。


このあたりは競技会で"上手そう”に見えるには?でも過去に紹介しています。やっぱり良いダンサーは姿勢がいいし、フロアでの振る舞いも堂々として見えます。


ダンス界では姿勢はもちろん入退場も指導されます。競技会やデモに出る人はレッスンで一度は入退場の練習をしたことがあるはずです。


そのときにはやはり
  • 顔や胸を上げる
  • しっかりと腕を広げる
  • ゆったりとした動作で行う(急いで見えるのはNG!)

など姿勢や振る舞いを指導されたと思います。これはパワーのある状態の特徴と一致しています。自分に与えられた時間や空間をたっぷり使っていると自身・余裕があるように見えます。急いで見えるとこの場から早く逃げ出したい余裕のない状態に見られます。


ダンスではどうか分かりませんが残念なことに面接では、本当は自信がない人がそういったパフォーマンスをしても表情・目線・動作などボディランゲージのどこかに不自然さが出てしまい、見抜かれてしまうそうです。


じゃあ、やる意味ないじゃん!!…と思ってしまいますが、パワーポーズを取っているとだんだん『自信のあるフリ』が『本当の自信』になってくるそうです。昔から言われているように『形から入る』という事は有効なんですね。


「自信がなくても自信のあるフリをするのが大事!」とよく先生が言ってたけど、科学的にも正しいことがすでに証明されてるんだなぁと感心しました。


ちょっと厚い本ですが、自信がなかなか持てないダンサーの方、読んでみてはいかがでしょうか?

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